2020年8月に読んだ本
1.薬に頼らずコレステロール・中性脂肪を下げる方法 長島寿恵 2018/10/1
健康な体で何をしたいのか?生き方がしっかりしていないと、どんなすばらしい運動も食生活も長続きしません。結局、志を立てて人生の目的に向かっていれば健康でいられるということのようです。
とりあえず白い食パンはやめて、ライ麦パンを食べてみることにしました(笑)。
2.老~い、どん! 樋口恵子 2019/12/20
自立を助けてもらう弱者に変容し、「ケアされ上手」になって、尊厳を失わずにどのように妥協できるか。長寿は人間性が問われる試練だとおっしゃっています。
体が自由にならなくなってもなお試練が続くのは辛い。自分にその日が来るかどうか分からないんですから、樋口さんのように立派な生き方をできない人は取り越し苦労はやめて、日々楽しくをモットーに自分の年齢を忘れてしまいましょう(笑)。
3.絶対に休めない医師がやっている最強の体調管理 大谷義夫 2019/12/9
タイトルからすると、目から鱗のような読む人をビックリさせることが書かれているのかと思いましたが、ごく普通の、だからこそなるほどと納得のいく、日々の健康法です。よくテレビでお見かけする大谷先生の優しい人柄が感じられます。
筋肉のおよそ75%は水分で、いわば貯水タンクだそうです。これにはちょっと驚きました。高齢者は筋肉量が減っているために脱水の危険が高まるとのこと。普段からタンパク質をしっかりとらないといけませんね。
4.志麻さんがうちに来た! タサン志麻 2020/3/30
フランスで修行したあと、帰国後はフレンチレストランでキャリアを積んだ志麻さんが、子供のいる家庭を訪ね、リクエストにこたえて作った料理が載っています。日本人がイメージするハレの日のおしゃれなフランス料理ではなく、家族構成に合わせた家庭料理です。
塩と胡椒だけで味付けをしてコトコトと煮込んだヘルシーな野菜料理が目を引きました。
5.老人初心者の覚悟 阿川佐和子 2019/12/25
2019年12月の出版時に、阿川さんは66歳。それより数年前から『婦人公論』に掲載していたエッセイをまとめたもの。老いを感じ始めてはいても、まだ覚悟というほどのものは感じられませんが、軽やかで面白いエッセイです。
出来事をただ書くだけの自己満足では読者の心を刺激することはできません。ネットのおかげで誰でもたやすく発信できるようになった今、阿川さんのエッセイのようにはいきませんが、わたしのブログも、ほんの少しでも相手に届くものを載せていきたいものです。
6.旅の窓 沢木耕太郎 2013/4/25
見開きページの左に、沢木さんご自身が世界中を巡って撮った写真。そして右に、400字程度で写真を撮った状況や心境が書かれています。
写真だけでも記憶は蘇りますが、文字にしておくと、すっかり忘れていた自分の気持ちに驚いたり、懐かしくなったりするものです。自分用の写真集を作ってみたくなりました。
7. 思考の整理学 外山滋比古 1986/4/24
訃報に接し、読んでみました。ハウツー本ではないので、これを読んで実行したらすぐに役立つというような本ではありませんが、文庫本で223ページですから一気に読めて、自分が少し賢くなったような気持ちになれます。
「寝させる」という項目を読んで、自分の頭の中にも半世紀以上、寝させたわけではないけれど寝たままになっているものがあることに気づきました。これを目覚めさせれば、残りの人生で一花咲かせることができるかも(笑)。
「文庫本のあとがきにかえて」の一部を、以下に引用させていただきます。
エッセイは思想がまだ衣服をまとった状態で提示されている。エッセイに(中略)二つの意味があるのは、「と思われる」ことを、そのままに近い形で表現するか、もうすこしまとまりをつけた”論”にして表現するのかの差である。
(略)
何か考えたら書いてみる。その過程において考えたことが It seems to me からすこしずつ I think へ向かっていく。われわれはだれでも、こういう意味でのエッセイストになることができる。
思考の整理学はめいめいがこういうエッセイストになることで成果をあげるはずである。