埼玉県さいたま市で、2020年3月14日(土)から5月17日(日) の65日間にわたって開催される「さいたま国際芸術祭2020」。そのプログラムのひとつである「現在の青図 Sightama2020」に参加してきました。
参加者は20名。サイアノタイプにより日光写真を制作し、3月14日から4月5日まで別所沼公園のヒヤシンスハウス前に展示します。
ゆっくりと時を楽しむサイアノタイプを体験
誰もがデジカメやスマホで簡単に写真を撮り、その映像をすぐに確認して、あっという間に広く共有できる時代にあって、あえてゆっくりと時を感じながら、光が描き出すフォトグラムを楽しもうというワークショップです。
感光紙の上に、各自持参したものを並べます。
この日は、旧大宮図書館の室内で行われました。
人工の光ですが、およそ30分後には感光紙の上にうっすらとした影があらわれました。
交代で自分の感光紙にアイロンを当てます。すると青い影がくっきりと浮かび上がります。
人形に見えるかどうかは微妙ですが、わたしの初めてのフォトグラム。結像しない、光の痕跡としての写真です。
布に感光液を塗布して、次回の準備
大きな布を、一人分ずつ(およそ縦50cm、横1m)に切り分けます。
2種類の薬品を使った感光液を作る浅見俊哉先生。後ろで興味津々に見守る参加者たち。
調合された感光液を刷毛で塗布します。布は、このあと大宮図書館の暗い地下室に干しました。参加者全員分の布の裁断、薬品の調合、そして刷毛での塗布にはけっこう時間がかかり予定より1時間遅れて5時終了となりました。さて次回(2月16日)は、自分にとって大切なものを焼き付けます。
追記(2月16日)
天候不良により制作に必要な光が足りたいため延期するとの連絡が、集合時刻のおよそ2時間半前にメールできました。雨は天気予報どおりです。延期の決定、遅すぎませんか?
しかも、緊急の場合はメールを送信するという話がなかったので見落としました。電話もかけてくれたそうですが、若い人のように肌身離さず携帯を持っているわけではないわたしは気づかずにヒアシンスハウスへ行きました。
天候に左右されるワークショップの延期決定には難しいことが多々あると思います。今回もっとも気になったのは、中止の連絡が全員に届いたことを確認できていないにも関わらず主催者が集合場所に来なかったことです。
お天気が悪かったんだし、芸術祭は皆んなで盛り上げていくものだし、日を改めて制作できるんですから、仕方ないで済ませてもいいのかもしれません。でも、このワークショップは個人でやっているものではなく、さいたま市主催の芸術祭の一環として行われています。ひとつひとつを丁寧に取り組む熱意がほしいものです。
どっと疲れが出ました。